アンティークのブローチです。
19世紀後期から20世紀初頭にかけての作と推定します。
中央に花と葉をあしらったリボンモチーフ。
シルクのようにやわらかく、ふんわりと立体的に表現されています。
モチーフ全体には煌めくクリアペーストをセット。
ダイヤモンドの「代用品」ではなく、「さながらに」、キラキラと
美しく輝きます。
またリボンの幅やカーブに合わせ、大小のサイズを変え巧みに
配置する様を見ても、ダイヤモンドジュエリーに匹敵する
高い技術で生み出されていることが分かるのです。
リボンから下がり揺れるのは、サフィレットガラスです。
赤味を帯びたブラウン、角度によりブルーが覗きます。
地金に覆われていないビーズタイプのため透明感が際立ち、
芯パーツの影響でしょうか、中央付近は淡いライトブルーが
ぼんやりと発光しているかのような、なんとも幻想的な表情です。
地金裏側には「900」の刻印が確認できます。
これは当時ドイツ、またはその近隣国で主に用いられた
シルバーの品位規格です。
デザインや作りからみても、当作品の製造地域だと考えて
差し支えないでしょう。
愛らしくロマンティックな雰囲気も、この時代の流行や特徴を
大いに反映しています。
※ケースは付属しておりません
年代 1800年代後期〜1900年代初頭
国 ヨーロッパ
素材 サフィレットガラス ペースト シルバー
サイズ 約2.2cm×2.7cm サフィレットガラス直径約0.7cm
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