20世紀初頭頃製、サファイアとダイヤモンドのブローチです。
シンプルな直線、ブルーとクリアカラーの鮮やかな対比、
まさに当時流行していたアールデコ様式を端的に表現した
デザインといえるでしょう。
サファイアはシンセティック(合成)サファイアです。
アールデコの隆盛に合わせるかのように登場し、その多くが
石同士を、地金で阻むことなく隣り合わせてセットする
カリブレカットと呼ばれる技法を用い使われています。
石の存在感を強調するすっきりとしたセッティングは
アールデコのジュエリーととても相性が良く、何気ない
バーデザインもより洗練された印象です。
八石のダイヤモンドにはローズカットが施されています。
サファイアと共に少々ラフなカットの石も含まれており、
整然としたデコのデザインと対極にあるその選択もまた、
手仕事によるアンティークジュエリーの楽しさの一つでは
ないでしょうか。
各石を引き立てるイエローとホワイト、二色のゴールド
使いも奏功し、小ぶりながらもダイヤモンドとサファイアの
輝きの違いもよく分かります。
カジュアルな装いや、帯留めとして和装にもおすすめしたい
作品です。
フランスのゴールドを示す鷲の頭のホールマークがあります。
年代 1930年代頃
国 フランス
素材 シンセティックサファイア ダイヤモンド 18金
サイズ 約5.2cm×0.3cm
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